第36次報告

大きな感情が好きです、色々な感想。

私の推し作品『輪るピングドラム』を全人類に知っていただきたい

あらまし(ネタバレ無いです)

どうも皆さんこんにちは、けぴ野です。

たまに友人たちと推しプレゼン会を催します。形式は自由で、各自「推し」を持ち合いプレゼンします。「推しプレゼン」もとい「推しを語るために与えられた各自30分の持ち時間と、黙って相手の話を聞く時間」ですね。

今回私がプレゼンしたのは人生で最も見返したアニメ『輪るピングドラム』です!!諸所の理由で結構進めづらかったんですけど、最近劇場版が始まったと言うこともあり今しかないやろ!ってことで紹介しました。

※ちなみに友人は公子タルタリヤ(原神)、鳳宍(テニプリ)、根本凪でした。

0. 『輪るピングドラム』について

輪るピングドラムとは?

放映は約10年前(!!)の7月で、まどマギやあのはななどと同時期です。個人的にこの頃人生で一番アニメ見てた時期ですね。 監督は「少女革命ウテナ」や「ユリ熊嵐」「さらざんまい」で知られる幾原邦彦で、イクニ作品の特徴的なところがピンドラでも遺憾無く発揮されています(後述)。 星野リリィ先生原案のキャラクターがものすごく物語とマッチしていてとても良かったです。また、毎話の美麗エンドカードも素晴らしいです! アニメを見たことがない方でも、やくしまるえつこが歌うOP/EDは聞いたことがあるのではないでしょうか!ARBをカバーした楽曲たちなど、劇中でものすごく印象に残るものだらけです。

■ 第一話「運命のベルが鳴る」

第一話のあらすじを載せています。 初見の時は団欒→ペンギン→ヒロイン死亡→蘇生→団欒→生存戦略!という怒涛の流れに衝撃を受けてしまって、なんども生存戦略バンクを繰り返し見てました。Youtubeとかに落ちてたらこの生存戦略バンクだけでも是非見ていただきたい!そんな度肝を抜かれた第一話でした。

■ 主要キャラクター

左上に示した高倉家のふたごの兄弟、冠葉と晶馬。最愛の妹の陽毬を中心に物語が回っていきます。冠葉、晶馬の声優さんは両方木村姓(昴、良平)で、初めて冠葉の声を聞いた時は「なんでジャイアン!?」と思ったのを覚えています。また、個人的に最も好きなのが荻野目苹果というキャラクターで、これについても後述します。 また、左下の大人チームや、「運命の至る場所」から来た2人。ここに紹介した以外にも魅力的なキャラクターがたくさんいますので、その辺も楽しめるポイントだと思います。

ここからは「推しポイント」ということで、好きな部分を少しづつ紹介していこうと思います。

1. 推しポイント① - 演出

■ カラフルな美術

とにかく背景美術がカラフルでガチャガチャしていて、印象的な部分です。物語のシリアスなところでも不穏さをさらに掻き立ててくれます。また、小物がふんだんに配置されており、それらに秘められた伏線を理解したときには声をあげて驚くこと間違いなしです。カラフルな画面にモノグラムなどの同居する演出はガチで最高です。

■ 多用される変身バンク

イクニ作品全般に言えることですが、多用されるバンクが大きな特徴になっています。この作品では1話終盤で度肝を抜いた生存戦略バンクが多用され、また物語の中でも大きな意味を持ったシーンになっています。たくさんレパートリーがあり、毎話生存戦略シーンをワクワクしながら視聴していました。実際のプレゼン会ではここで生存戦略バンクを見てもらいましたが、まだ見たことない皆さんも是非各種動画配信サービスで視聴してみてください。1話だけでも本当にお願いします...!!

■ ビビッとくる構図

ここをいっちゃん推したいかもです!演出っつってなんやねんって皆さん思うかもしれませんが、物語の中でカッコ良すぎるシーンがむっちゃんこ多い...!ぼけ〜っと見てても、「ええなぁ...」ってなる画面の多さたるや....。ここにあげたのは自分がビビッときた構図・シーンですが、それ以外にも絶対皆さんの心にビビッと刺さるところがあると思います!

大きく示した2枚の画像は、9TH STATION 『氷の世界』に出てくる「中央図書館 そらの孔分室」でのワンシーンです。物語シリーズの武内宣之さんが絵コンテ・演出・作画監督・原画すべてを手がけており、映像として素晴らしいものになっています。全24話の中でも、この回は特に私のお気に入りで、ここだけでも見ていただきたい....本当に心がギュンギュン刺激されてウォッ....!!!ってなると思う、これマジです。

後述しますが、劇場版でもこの場所がフィーチャーされており、涙が出るほど嬉しかったです。

2. 推しポイント② - 心で理解する

■ 特徴的なセリフ

私が輪るピングドラムの虜になったのはビシビシくるセリフの数々によるところも大きいところです。これはイクニ作品全般に言えるかもですが、カッコええ言い回しがほんまに多いんですわな...。ここに示した中でも「きっと何者にもなれないお前たちに告げる」や「生存戦略、しましょうか」というのはちらっと聞いたことがある!と言う方もいらっしゃるのではないでしょうか。言葉の意味はわからなくても、自分の心に刺さるものがあれば、是非本編を見ていただきたいと思います。

■ 登場人物が複雑に絡み合うストーリー

ピングドラムの大きな話の流れとして、前半は明るく様々な謎が提示され、後半では180度変わった怒涛かつシリアスな展開によって衝撃の事実がどんどん明かされていきます。前半後半で本当におんなじアニメか?ストーリーの中で多数のキャラ視点や過去/現在の時系列が入り混じる(回想入る前はちゃんとあらすじ付で教えてくれるのでわかりやすいですよ!)ことに加えて、心象風景や「運命の至る場所」「こどもブロイラー」などといった抽象的な表現が出てくることもあり、正直難解な部分もあります。

話の本筋を見失いそこで挫折してしまう人がいるのも無視できない事実です...というわけで、まずはこの物語を「心で理解」して欲しいです!!

■ 心が動く瞬間

この記事内でなんども書いていますが、このアニメは本当にビビッとくると言うか、バシッと決まると言うか、ビシビシ刺さると言うか!!なんと言うかこう、心にズドーンとくるところが物凄く多いし、良いです。自分も初見の時は話に秘められた部分について正直あまり理解しないまま、衝撃に身を打たれながら視聴していました。初見の衝撃のまま最後まで走り抜けてもらえればと思います。いや、本当にいいんですこのアニメ...見て損させませんので...。

■ 伏線回収と物語の結末

先ほど紹介したように、ストーリーには正直難解な部分もあるのですが、初見の場合は絶対にネタバレを踏まないままで全話視聴してくれ...。今ではピングドラム考察記事なんてものは世の中に溢れていますので、話の意味がよくわからなければ手軽に他人の考えたことを知ることができます。それでも、私は最後まで駆け抜けてから考察なりなんなりを見ることをオススメします。

■ 細部に宿るストーリー

物語に出てくる小物やキャラクターの命名、行動など全てに意味があります。見ている間に急に気づいてアハ体験状態なると思います。私はむちゃむちゃこれなりました(視聴途中に気づいてマジでオッォォォ....って絶句するやつ)。物語の中で細部にまで目を配って視聴していただければ楽しさ倍増だと思います。

3. 推しポイント③ - 「運命」

■ 荻野目苹果 「デスティニー!」が口癖の女子高生

物語を彩るキャラクターの中で私が最も好きな「荻野目苹果」について少しだけ紹介したいと思います。

ピングドラムは「運命」「愛」「家族」の話だと個人的に解釈しています。その中でも、苹果は「運命」という言葉になみなみならぬ感情を持っています。なんてったって口癖が「デスティニー!」ですしね。苹果は物語の核心にずっぽり絡んでくるキャラクターで、序盤では「脳味噌ド腐れゲロ豚ビッチ娘(原文ママ)」なんて酷い蔑称で呼ばれる完全に変な女ですが、彼女の背負う「運命」を知るにつれ、どんどん彼女好きなっていくこと請け合いです。彼女が物語を通して大きく成長するところが私は大好きです。終盤では彼女が物語の癒しになるレベルで、本当に可愛い...マジでね、好きなんですよこのキャラ。結構コメディリリーフかと思いきや、シリアスもなんでもきっちりやってくれますよ...。

■ ストーリーを通して成長する登場人物たち

「運命」とともに成長するのは苹果だけではありません。みんなどんどん覚悟が決まってきて、目が据わってきます。ジョジョの奇妙な冒険みたいな感じです。覚悟が決まって、自分の目的のために行動する人間ガチで大好きなのでこのアニメも大好きです。いや、すごいのなんのって、本当にね....。彼・彼女らが自分の運命とどう対峙するのか、是非貴方自身に目撃していただきたい。

4. 現在の展開

■ 10周年を記念した劇場版が放映中

現在(22.5末)アニメ放映後10周年を記念して、新規映像が追加された劇場版『RE:cycle of the PENGUINDRUM』が上映されています。

こちらはクラウドファンディングで資金集めをしたのですが、目標金額である1千万をなんと150秒(!?)で達成してしまったということで大きく話題を呼びました。最終的に目標金額の10倍である1億円以上が集まったようです。新規映像では私の大好きな「中央図書館 そらの孔分室」がフィーチャーされ、本編のあのキャラがこの衣装で!?など、ファンとして大いに楽しめる内容でした。劇場で「イマージーン!」を聞いて鳥肌無茶無茶たってウォーーー!!になりました(何?)

最後に

語彙力がなく無惨な紹介になってしまった部分もありますが、最後まで読んでいただき感謝感激雨霰です。今回紹介できませんでしたが、毎回のエンドカードがすべて星野リリィ先生の書き下ろしだったり、主題歌・劇伴ともに素晴らしいものであったり、まだまだ魅力的なたくさんのキャラクターなど、要素を挙げ始めれば尽きることがありません。

是非全人類に「輪るピングドラム」をご視聴頂きたい。ピンドラウェーブに乗るなら今が絶対に良いタイミングです!はじめて聞いた人も、ちょっと気になってた人も、この機会に是非視聴してみてください!!後悔させません。貴方の心に少しでも響けばいいなと思うばかりです。

参考